鍵の管理方法
検索連動型広告の仕組みは、1997年に設立されたアメリカのnという会社が編み出した広告手法で、同社はその後O社と社名変更し、2002年に日本でもサービスを開始した。
現在、国内に検索連動型広告のサービスプロパイダーは多数存在するが、なかでもO社が提供する「Spサーチ」、およびGが提供する「A広告」が市場の大多数のシェアを占有している。
その背景には、国内検索サービスの利用動向が大きく影響している。
2006年度の『インターネット白書』の調査データによれば、ユーザーが最も利用している検索サービスは、Y40%に対し、G50.7%となっており、この2つの検索サービスだけで全体の90.7%を占める形となっている。
そのため、Yの検索結果に広告枠を持つ「Spサーチ」と、Gの検索結果に広告枠を持つ「A広告」がユーザーへのリーチ率が高く、市場における優位性も高くなっているというわけだ。
アメリカのインターネット広告業界団体の発表によれば、2006年時点でのアメリカ国内でのインターネット広告の取扱額のうち、約4割を検索連動型広告が占めているという。
一方、日本国内に目を転じても、そのシェアはすでに約80%に達している。
検索連動型広告と同様に、購買確度の高い見込み客を誘導できるため高い成果が期待できる。
しかも、検索連動型広告よりも相対的に1クリックあたりの費用が安いことも人気の理由となっている。
検索連動型広告を導入するにはどのような手順が必要になるのだろうか。
サービス内容を比較検討する最初にまず行うべきは、契約である。
もちろんその際、費用面が最も気になるはずだが、その他の用件についても見ていく必要がある。
たとえば、O社の広告配信先には国内最大級の検索数を誇るYがあり、現在最も人気が高サービスプロバイダーとのサービスとなっている。
しかし、だからと言って無条件にO社と契約すべきかといえば、必ずしもそうとはいえない。
もちろん潤沢な資金があれば、多くのサービスプロパイダーと契約を結び、見込み客を漏れなく獲得する戦略が得策かもしれない。
しかし、なかなかそのような状況は生み出せないことが多いので、各検索サービスのそれぞれの特色というものを見ていく必要がある。
たとえば、一般にYの検索ユーザーはパソコンに関する知識は決して高くはないと言われるのに対し、Gユーザーは、高いパソコンの知識を持った人たちが多いと言われる。
そのため、パソコンの自作用パーツなどの商材を扱うのであれば、Gに出稿できる「A広告」のほうが適しているかもしれない。
また、各広告サービスにおける競合の参入状況なども調べてみて、最適なサービスプロバイダーと契約するのがいちばんだろう。
ただし、広告の出稿を希望するすべての事業者が無条件に契約できるわけではないので、その点は注意が必要だ。
契約のためには、各サービスプロバイダーが用意する掲載条件を満たし、審査を通過する必要がある。
たとえば、アダルトコンテンツを扱うサイトや銃器を販売するサイト、ネズミ講サイトや布教活動を行う宗教法人のサイトなどのように、そもそもの掲載自体が禁止されていたり、掲載自体に制限がかかったりする業種もあれば、ボタンやリンクなどサイトの動作上の問題や、過大表現や社会通念上好ましくないと判断される表現など、記載内容によって掲載不適切と判断される場合もある。
これらの条件は多岐にわたるため、各サービスプロバイダーのサイトなどで掲載条件をよくご確認いただきたい。
サービスプロバイダーとの契約の際、事前に決めておかなければならないこともある。
それは、当然のことながら、予算をいくら確保できるのかということだ。
どのサービスプロバイダーと契約するにしろ、まずは基本的に月額でいくら予算を割けるのかを自社の収益や粗利率などを見ながら考えてみてほしい。
ここで決めた予算が、次項で説明するキーワードを選ぶ際にも、重要な要素となってくる。
さて、サービスプロパイダーとの契約も無事完了して、予算も決定となった場合、次に考えるべきは広告出稿を行うキーワードと広告原稿についてである。
契約するサービスプロバイダーによっては、専門的な知識を持った編集チームによる提案サービスがあるので、そちらを利用してもよいと思う。
しかし、基本的に自社の事業にとって顧客となりうるユーザーは、いったいどのようなキーワードで検索を行う人で、どのような広告を見せれば最も効果的なのか、最初に考えてみる必要はあるだろう。
その際、キーワードや広告原稿についても、先に挙げたような各サービスプロバイダーが定める掲載条件を満たす必要がある点を、十分理解してほしい。
インターネット上の広告も、既存のメディア同様に、過大表現や社会通念上好ましくないと判断される表現は掲載されない。
また、検索連動型広告に詳しくない方は、得てしてか広い意味のキーワードヘビッグキーワードに対して上位の検索順位での広告出稿をしたがる傾向があるが、予算や粗利率の兼ね合いなどを考えると、概して非効率な場合が多い。
たとえば、O社で出稿する場合、健康食品を扱う事業者が「ダイエット」というビッグキーワードで、上位になるよう入札したとして考えてみよう。
この「ダイエット」というキーワードは、Yにおける2006年5月の月間の検索数が3万8220回にもなる。
そして、上位を獲得するための入札コストは、2007年2月で、約400円である。
仮に、広告表示の回数に対してクリックされる率を1%と少なく見積もったとしても、月間費用は179万2820円にもなる3万8220回×400円X1%=179万2880円。
2007年4月期にO社は入礼金額だけでなく、クリック率などを加味した新掲載順位決定方式を採用するが、競合入札企業の多いビッグキーワードに関しては、引き続き上位表示のために入札金額を高く設定する必要がある点に変わりはない。
果たしてこれだけの費用を支払って、自社の収益構造に見合った成果が得られるのか、まずはそのあたりを考えてみてほしい。
検索キーワードもロングテール化している。
限られた予算内で成果を最大化するためには、検索数自体はさほど多くはないが、購買確度の高い見込み客が検索するキーワードをなるべく多く選び出し、広告を出稿することが必要である。
また、掲載開始後は、できればアクセスログ解析を実施し、ユーザーがどのようなキーワードから購買に至っているかを精査し、キーワードごとの費用対効果を明確にして、常に出稿するキーワードや掲載順位などの見直しを図ることも肝要だ。
たとえば、「G・アナリティクス」など、無料で高機能なツールも提供されている。
さらに、広告原稿に関しても、限られた文字数のなかで最適な原稿を作成する必要があるだろう。
現在掲載されている広告を見てもよく散見される問題だが、広告原稿は広告主が伝えたいことではなく、ユーザーが知りたいことを念頭に作成する必要がある。
自身の思い込みで一方的な広告を作成するのではなく、ユーザーはどんな情報を必要としているのか、という視点で考えてみてほしい。
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